ディズニー映画「塔の上のラプンツェル」の中のワンシーンとしても有名になった たくさんのランタンを夜空に飛ばすシーンを実際に見に行ってきました。もともとタイのコームロイ祭りが有名ですが、台湾でも同じように夜空にランタンを飛ばすお祭りがあります。それが、平渓天燈祭と呼ばれるもので、年に1度台湾の旧正月に開催されるものです。
平渓天燈祭とは
このお祭りが行われている平渓区は、山賊に狙われることがよくあったそうで、その度に子供や女性たちは山賊から身を守るために山へ避難していました。そして、山賊たちが村を去った後にランタンを打ち上げて 避難している村人たちに村の安全を知らせたことが今も続く伝承となったそうです。ランタンをあげる風習は200年以上も続く、伝統的なもので、今も平和と安全をもたらすシンボルとして大切にされているそうです。
この平渓天燈際と同じくらいの時期にランタンフェスティバルというお祭りも台湾で開催されているのですが、これは全く違うお祭りです。ランタンフェスティバルは、創作されたランタンに火を灯して展示されるものです。こちらも台湾で人気のお祭りですが、ネットなどで"ランタン祭り 台湾"と検索するとこの両方が出て来てしまって、ややこしかったです。"平渓天燈際"と検索する方が分かりやすいかと思います。
日程と開催場所
このお祭りは、毎年 元宵節と呼ばれる台湾の旧正月の後の最初に満月に当たる日に行われています。なので、毎年日程が異なります。2019年度は2月19日の開催が決定されています。開催場所は、台北郊外の新北市平渓にある十分広場です。シャトルバスの降り場から歩いて10分ほど。
当日は、18時ごろから始まり、20時半ごろには最終打ち上げとなります。ランタン打ち上げの前にもステージにて催し物があるので、1日を通して楽しむことのできるお祭りです。
台北市内から会場への行き方
このお祭りが開催されている会場は、台北市内からちょっと離れた場所にあって、鉄道で行く方法とシャトルバスで行く方法があります。私は、シャトルバスで会場に向かいました。シャトルバスは、台北市内の各所から出ているのですが、ほとんどの人は1番分かりやすいMRT動物園駅から乗っていると思います。まずは、台北MTR文湖線駅の終点である動物園駅に行きます。駅の1番出口を出てまっすぐ歩いていくと動物園が見えてきて、その近くに臨時のバス停があります。大きく看板も出ていますし、お祭りに行く人がたくさん集まっているので、すぐにわかると思います。バスは、座って乗りたい人と立って乗る人とで2つの列に分かれているので、好きな方に並びます。
お祭りは、見て楽しむこともできるのですが、ランタン上げに参加することもできます。ランタン上げに参加したい場合は、整理券をゲットする必要があります。整理券は、午前中にはなくなってしまうので、早めに会場に到着することをおすすめします。このバスの始発は9時なので、始発に乗るつもりでバス停に向かうと良いと思います。わたしも 8時半ごろにはバス乗り場に到着しましたが、その時にはすでにバスを待つ人がたくさん並んでいました。始発の後もバスは次から次へとやってきたので、すぐにバスに乗ることができました。50分ほどで会場に到着です。シャトルバスは往復で50元(というか、帰りは無料だったので最初に50元払います)、列に並んでいる間にスタッフの人が来てくれるのでお金を払います。
祭りの楽しみ方
見るだけでも十分に楽しめるこのお祭りですが、せっかくならランタンの打ち上げに参加することをおすすめします。打ち上げに参加するには、午前中に配られる整理券をもらう必要があります。私が参加したときは、打ち上げは全部で8回ありました。最初の打ち上げ時間は18時ごろスタートで、そこから30分間隔で打ち上げが次々に行われます。打ち上げの順番は、先に整理券を貰えた人から遅い時間帯の整理券をもらえます。なので、整理券をもらう順番が最後の方だとまだ少し明るい早い時間にランタンをあげることになってしまいます。早い時間でも十分に綺麗でしたが、夜空に浮かぶランタンを見たい方は、なるべくはやく整理券をゲットしましょう。
十分橋の手前でシャトルバスが止まります。降りると、大きい会場案内板があるので、会場方面に向かってしばらく歩いていくと、テントが並んでいる場所と人だかりが見えてくると思います。私が到着した時には、もう結構な長蛇の列になっていました。とりあえず、並ぶは並んだものの 半ば諦めていたんですが、何とか整理券をゲットすることができました。結構ギリギリだったんじゃないかな。ここまでくれば、後は夜になるのを待つだけです。整理券には、集合場所と集合時間が書かれているので、その通りに集合場所に向かいます。
集合場所に行くと、スタッフさんが整理券を確認してくれて、しばらく待機しました。その後、会場の中に入れてもらい、ランタンの打ち上げ準備がされている場所に案内してもらいます。ランタンを4人で囲んで1つのランタンをあげます。わたし達は ちょうど4人組だったので、4人で一緒にランタンをあげましたが、2人であげている人もいたので、知らない人と無理に4人グループを作っているわけではないと思います。ランタンの4つの側面にはそれぞれが願い事を書くことができ、書き終わった後にランタンの中に火を灯して、司会者の合図にてランタンを夜空にはなします。とっても幻想的で、想像していたよりもずっとずっと綺麗でした。
自分達の順番が終わったら、会場からは出ないといけないのですが、その会場の外からも十分にランタンの打ち上げを楽しむことができます。私の場合は自分がランタンを打ち上げる時には、圧巻の景色に見とれて写真を1枚も撮らなかったので、会場の外に出てから写真を撮ったりしました。会場の横にあった丘に登ってのんびり最後の打ち上げまで楽しみました。私も動画を撮ったんですが、携帯で撮ったのでここに載せると画質がとっても悪くなってしまうので Youtube で見つけた お祭りの雰囲気が伝わりそうな動画を紹介しておきます。少し古い動画ですが、まさにこんな感じでした。
[KennyHDV] 平溪千盞天燈齊飛 ,夢想+1 希望無限(Pingxi Sky Lantern Festival)
まとめ
台湾だけでなく、タイのコームロイ祭りもラプンツェルの映画のような絶景を見ることのできるお祭りとして有名です。どちらも行ったことのある友達によると、タイの方がランタンの打ち上げの数自体も多く、会場が狭いのでもう少しランタンが凝集されている印象だけど、どちらも負けず劣らずの美しさとのこと。
わたしは、正直そんなに期待していなくって、友達から誘ってもらったのでせっかくなら行ってみようという感じでした。でも、わたしが思っていたよりもめちゃくちゃ綺麗で、たくさんの人の願いのこもったランタンが夜空に舞い上がっていく姿は感動的です。